駐在家族ToDoリスト
2020/10/7
新型コロナウイルスの影響で規制されていた海外との往来が徐々に緩和されてきていますね。この時期に海外へ赴任する方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、中国(上海)への駐在が決まってから帯同家族が実際に使用したToDoリストを紹介します。
駐在が決まってからしたこと
夫の上海赴任が決まるまで、我が家は共働きの2人家族でした。
中国へ駐在する場合、多くの会社では、夫が先に赴任して部屋を決めてから、帯同家族が出国する流れになると思います。
ここでは、その帯同家族(妻)が駐在が決まってから実施した手続き・準備等をまとめました。
実際に使用した海外駐在家族のToDoリストはこちら。計画を立てやすいように、出国日に対して実施した時期を記載しています。
※上海に着いてからしたことはこちら→「上海赴任後にしたこと」
持ち家・車保有の場合は売却等もあるため、さらに早めに準備を始めた方が良いかもしれません。
子供がいるご家庭の場合は、さらに学校関係の手続きも加わるかと。
夫側(赴任する方)は、就労ビザや工作許可のため、警察署で「犯罪経歴証明書」を入手したり、卒業大学で「卒業証明書」を入手する必要もあります。
仕事関係
退職の届け出
夫の海外駐在への帯同を決めた場合、今の仕事を辞めなければなりません。
メンバーの補充や社内外の引継ぎ等を考えると、退社希望日の2ヶ月前には上司に相談をした方が良いです。退職の相談は勇気が要りますが、あまり気負わず早めに退職の意思の報告を。
とは言え、迷惑をかけてしまうことには変わりないため、退社日までに引継ぎや後片付けをしっかりとしなければなりません。
自分は退職を伝えてから辞めるまで渡航準備をほとんどできなかったため、退職日から出国日までは期間を空けておいた方が安心です。扶養に入る手続きもありますし。
保険証の返却
退職日にはこれまで使用していた保険証を返却しなければいけません。
退職日~扶養手続きが終わって新しい保険証を貰うまで期間が空いてしまうこともあります。その間に医療機関を受診する場合は、一時的に10割負担の支払いになる可能性があるためご注意を(多く払った分は後で返却してもらえます)。
扶養手続き
扶養手続きは夫側の会社指示通りに書類を準備することになるかと。退職時にもらう退職証明以外にも、市役所で収入証明を入手したりする場合もあります。
失業手当の延長申請
今回のように夫の海外赴任に帯同する場合、自己都合での退職のため退職後3か月(2020年10月からは2か月)経たないと失業手当の受給ができません。
ほとんどの方はこの期間を待たずに出国することになると思います。そのような場合は、帰国後に失業手当を貰えるように延長申請をすることをお勧めします。
失業手当の受給期間は本来1年ですが、延長申請をすることで3年追加で延長することができます。
申請時には、夫の海外赴任辞令(コピーでも)、自身の出国を証明するものが必要です。延長申請も退職してから30日以上経過してから行う必要があります。
出国前にハローワークで延長申請したい旨を相談して資料を入手しておき、出国後に日本にいる家族に頼むか、一時帰国時に申請することになります。
※空港の自動ゲートを利用する場合、出入国スタンプを貰うことをお忘れなく。
駐在が決まる前でも、出入国スタンプは毎回貰っておいた方が良いです(ビザ申請や渡航歴確認のため)。
住居関係
賃貸解約
賃貸の場合は、管理業者へ退去予定日の連絡をします。契約書に何日前までに連絡すべきか書かれているため確認を。
電気・ガス・水道・NHKの解約
電気・ガス・水道・NHKは退去日が決まり次第、解約の手配を。
インターネットの解約
インターネットの解約時に、プランによっては解約手数料を取られることも。どの期間に解約すると手数料が高くなってしまうのかは、早めに確認しておいた方が良いです。
郵便の転送
郵便局の「e転居」や窓口にて手続きをすることで、指定住所へ1年間、郵便物を転送してもらえます。
我が家は実家に転送するようにしました。万が一、住所変更を忘れても郵便物が届くため安心です。
引越し関係
引越し業者への連絡
基本的には夫の会社の手配した引越し業者と連絡をとって、引越し日・荷物の量を相談します。
海外発送荷物の準備
何が必要か悩む引越し荷物。我が家の渡航先送付リストは別途こちらにまとめてみました→「中国への引越荷物」
上海の場合はニトリや無印良品、日系スーパーでの現地調達も可能なため、そんなに悩まなくても大丈夫です。
実際に上海に住んでみて、手に入りにくくて困った物はこちらで紹介しています→「一時帰国で買うもの」
国内保管荷物の準備
一部の本や服、家具は渡航先に持って行かずに実家に保管することにしました。我が家は海外向けも国内向けも同日に同じ業者に梱包してもらいました。
家電の買い取り依頼
渡航先に持って行かない大型の家電(冷蔵庫等)や家具(テーブル等)は、まずはリサイクルショップに買い取りを依頼します。
製造年やブランドによって買い取ってもらえない物もあり。ただ、自宅に来て回収してもらえるため、自身で処分するよりもラクです。
事前に買い取り希望のリストを連絡し、引越し前日に買い取ってもらうよう予約しました。
家具の回収依頼
買い取りできなかった家具(ベッド等)や家電リサイクル法に該当する家電は、回収業者に依頼します。
市や区の「一般廃棄物収集運搬許可業者」の一覧から依頼する業者を探します。その辺をトラックで回っている廃品回収等では高額請求や不法投棄のリスクがあるため。
家具は粗大ごみ回収場所、家電は指定引取り場所に持ち込んでも良いのですが、重くて運ぶことが困難な場合は、許可を受けた業者に依頼した方が安心です。
ベッド等は引越し当日まで使用したかったため、引越し当日に回収に来てもらえるように手配。
中国入国関係
ビザ取得
ビザ関係の書類は代行業者の指示通りに書類を準備することになるかと思います。
※もしもパスポートがなかったり期限切れ間近の場合、まずはパスポートの発行・更新が必要です。
書類・写真準備
ビザや居留許可の申請に戸籍謄本が必要なため、本籍地が離れている方は早めの準備を。
証明写真は顔や余白の位置指定が厳しいため、写真館で撮影してもらうと安心です。
ビザが縦4.8cm×横3.3cm、居留許可が縦4.5cm×横3.5cm、外国人体格検査が縦4cm×横3cmです。縦4.8cm×横3.5cmで多めに用意してカットして利用しました。
予防接種
渡航前にトラベルクリニックや予防接種センターで予防接種を受けることが推奨されています。
地域によって推奨されるワクチンは異なるため、事前にご確認ください。
こちらの記事で上海渡航前に受けた予防接種を紹介しています→「中国渡航の予防接種 上海は何が必要?」
体格検査
中国で居留許可を申請する際に、外国人体格検査記録が必要です。
指定病院で外国人体格検査を受診の後、所定の記録用紙+データ(レントゲンは折らないよう注意)を中国入国後に提出します。
こちらの記事で外国人体格検査の受診方法を紹介しています→「外国人身体検査へ 受診方法と日中友好医院」
航空券の手配
駐在員家族の場合は、夫の会社が手配したものを受け取るだけで済むと思います。
保険関係
契約内容の見直し
住所変更の他、保険内容の見直しを。自転車保険は渡航後は不要となるなため、解約しました。
医療保険は解約するか迷いましたが、そのままに。日本一時帰国中に手術を受けた際に給付金がもらえたため助かりました。
出国前に間に合わなくても一度、補償の内容を確認してみてください。
また海外保険の検討も。駐在員家族の場合、会社で海外保険に加入している可能性が高いですが、対人対物の損害補償は確認しておいた方が良いです。
クレジットカード関係
WEB明細照会の確認
クレジットカードの利用明細は、WEBで確認できるように。紙の明細は停止するか、実家等へ届くように変更を。
銀行関係
ネットバンキング登録
銀行に行かなくても残高確認ができると、海外にいても不正出金がないか確認できます。住所変更も忘れずに。
携帯電話関係
プラン見直し
日本で使用していた携帯電話の契約を海外移住後も維持する場合、プランを最小にしてコストダウンを。格安スマホへの乗り換えもおすすめです。
我が家は日本用と中国用の2台持ちです→「海外移住時のスマホ選択」
住民票関係
転出届け
出国前に住民票の海外転出の届け出を。
自分は出国前にしばらく実家でお世話になっていたため、住民票を一度実家に移してから海外転出の届け出をしました。
その方が免許更新(警察署)、納税管理人の届け出(税務署)、失業手当の延長申請(ハローワーク)での手続きがしやすいです。
運転免許証関係
住所変更
運転免許証更新のお知らせが届くように、運転免許証の住所を実家等に変更しておきます。
郵便局で郵便物の転送依頼をしておいて、一時帰国時に転送された郵便物を持って行っても大丈夫でした。
税金関係
納税管理人の届け出
「納税管理人の届け出」は知らない方も多いのでご注意を。
自分も出国前日まで知らずにいたため、急いで書類を作成して税務署に直接投函しました。
納税管理人の届け出は「国内に住所を有していない又は有しないこととなる場合に、申告書の提出その他国税に関する事項を処理する必要のため納税管理人を選任する」ものです。日本にいる家族等に依頼します。
確定申告の際、納税管理人に依頼する(一時帰国できる場合は自分で書類を作成して納税管理人の名前も記入する)ことになります。
詳細は国税庁のWEBサイトへ→https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/07.htm
住民税
住民税は前年の給与に対して課税されるため、退職後も支払う必要があります。
忘れるのが心配な方は、最終の給与から一括で支払ってもらうように退社手続きの中でお願いしておくのがおすすめです。
確定申告・医療費控除
出国前に仕事をしていた方は、自分で確定申告をしなければなりません。
出国時期が確定申告の期間と重ならない限り、ほとんどの方は一時帰国して自分で行うか家族(納税管理人)に依頼します。
その他
その他、通販サイト等の情報修正、退会など。JAFも退会しました。
ダイレクトメール(DM)は一時帰国のタイミングで、届いていたものに片っ端から電話して止めてもらっています。
また、歯科検診も済ませておく方が安心です。
まとめ
以上、中国への駐在が決まってから実施した手続き・準備等のToDoリストをまとめてみました。
初めての海外赴任・帯同は何をしたら良いか、どんな準備が必要か心配になってしまうかもしれません。ここでは実際に自分が知りたかった、「こんなこと分かってる」と思われる所まで細かく書いてみました。
少しでも参考になれば幸いです。